978-4-906873-60-9

ギュンターの冬  (978-4-906873-60-9)

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著者:ファン・マヌエル・マルコス Juan Manuel Marcos
原訳:坂本 邦雄
監訳:久保 恵
仕様:四六判並製384頁
ISBN:978-4-906873-60-9
発行日:2016/7/31
魔法使いの女は、これを生かしておいてはならない―
散文に詩を織り交ぜてパラグアイの恐怖政治を描いた、異色のミステリー政治小説!

アルゼンチン・コリエンテスに住む女子学生、ソレダーとベロニカは、米国国務長官来訪に対する抗議運動のため、政府に共産主義者とみなされている。ある日、ベロニカの後見人ララインが殺され、ソレダーは容疑者として接見禁止で投獄される。ワシントンで世界銀行総裁を務めるパラグアイ人のギュンターは、姪の投獄を受け南米へ飛ぶ……。 
1954年から89年まで35年間続いたパラグアイ独裁政権の恐怖政治を、隣国アルゼンチンを仮想舞台としたこの物語では、暗黒時代を実体験した著者によって、その時代に生きた人々が生き生きと描かれている。アウグスト・ロア・バストスに次いでパラグアイ文学を代表する著者によって書かれ、すでに30か国以上に翻訳されている話題作、待望の日本語版!

◆ファン・マヌエル・マルコス
1950年パラグアイの首都・アスンシオンに生まれる。
本書『ギュンターの冬』の他に、パラグアイやラテンアメリカの歴史や政治を謳った詩や詩歌で知られている、現代パラグアイ文学の第一人者である。著者と親交の深かったアルゼンチンのフォルクローレ歌手メルセデス・ソーサなどで知られる、ラテンアメリカの新しい音楽・文学運動「ヌエボ・カンシオネロ」の参加者でもあり、文学批評家としてもロア・バストスやガルシア・マルケスといったラテンアメリカの作家について多く書いている。
ストロエスネル独裁政権下では、民主化を目指す活動を行ったため弾圧を受け、投獄・亡命・国外追放を経験。その間、アメリカの大学で教鞭をとる。軍事政権終了後はパラグアイへ戻り北方総合大学(Universidad del Norte・ウニノルテ)を設立。自ら学長を務め、文化教育活動や学術研究にも取り組んでいる。文筆活動にも熱心で、随筆や歌集等も発表している。

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