◆ファン・マヌエル・マルコス 1950年パラグアイの首都・アスンシオンに生まれる。 本書『ギュンターの冬』の他に、パラグアイやラテンアメリカの歴史や政治を謳った詩や詩歌で知られている、現代パラグアイ文学の第一人者である。著者と親交の深かったアルゼンチンのフォルクローレ歌手メルセデス・ソーサなどで知られる、ラテンアメリカの新しい音楽・文学運動「ヌエボ・カンシオネロ」の参加者でもあり、文学批評家としてもロア・バストスやガルシア・マルケスといったラテンアメリカの作家について多く書いている。 ストロエスネル独裁政権下では、民主化を目指す活動を行ったため弾圧を受け、投獄・亡命・国外追放を経験。その間、アメリカの大学で教鞭をとる。軍事政権終了後はパラグアイへ戻り北方総合大学(Universidad del Norte・ウニノルテ)を設立。自ら学長を務め、文化教育活動や学術研究にも取り組んでいる。文筆活動にも熱心で、随筆や歌集等も発表している。