著者:平山一城 仕様:四六判並製196頁 ISBN:978-4-906873-88-3 発行日:2017/2/27 平成29年夏、都議選の鍵を握る政治家は孤高の道を歩んできた。 大都市東京にあって、中央区選出の都議・立石晴康氏は「どこか田園の匂いのする政治家」と評される。日本橋の職人の家に生まれ、下町で育まれた庶民の目線と、何事も実直にやり抜こうとする終始一貫した政治姿勢で着実に実績を積み上げてきた。 都議会自民党に属する立石氏が、都政の一翼を担うこと約半世紀。都議会当選回数は最多の8回を数える。しかし、そうした偉業の影には、たとえ党と袂を分かっても自らの信念を貫いてきた、苦しくもたくましい「孤高の真実」があった。 誰よりも自民党を愛しつづけ、今こそ自民党改革のため戦おうとする立石晴康都議の政治人生に、元産経新聞論説委員でジャーナリストの平山一城が迫った。
◆筆者あいさつ◆ 本書『孤高の真実』第一章は「いまこそ、この都議が求められている」です。 それは私のいつわりのない気持ちです。 立石晴康氏の都議としての生き方は、小池百合子知事の「都民ファースト」を先取りしたような政治姿勢に貫かれています。庶民の心を大切に、地域の声を拾い上げ、自民党にいながら、東京都庁舎の新宿への移転、築地市場の豊洲移転でも独自主張を通しました。舛添知事の辞任前、立石氏が都議として在職30周年を迎えたころ、この人の本を書いてみようと思い立ちました。そのとき、猪瀬知事につづいて舛添知事までが辞任して、いまのような状況になるとは考えもしませんでした。 しかし、昨年からの都政のなかで、またまた立石氏の決断が都議会をリードする局面が訪れました。思ってもみない展開に、氏の動向が注目されます。 本書では、立石氏が29歳で中央区議、39歳で都議となって、半世紀近くになんなんとする政治人生、政治信条を丹念に取材し、記録しました。 現在の都議会を理解するうえでも参考になるものと自負しています。
◆著者略歴◆ ジャーナリスト。1975年、北海道大学法学部を卒業し、産経新聞に入社。社会部、経済部、外信部を経て、米ワシントンのジョンズ・ホプキンス大大学院(SAIS)に留学、国際関係論の修士を取得。1991年の湾岸戦争で中東取材、ソ連崩壊後のモスクワ特派員や論説委員、編集委員を歴任した。著書に『長野県知事・田中康夫がゆく』(扶桑社)『信州スタンダードで大丈夫か!?』(産経新聞)『大学の淘汰が始まった!』(宝島社)など。